「docomo with」ってどうなの？格安SIMよりお得？

　最近のスマートフォン業界はドコモとソフトバンクとauの大手三社の独占による価格帯の談合を避けるため、政府が肝いりで仮想移動体通信事業者を使った格安simによる第四番目の事業者の推進を図ってきています。
　この仮想移動体通信事業者とは、大手三社のように自分で回線キャリアをもたずに大手三社から回線を一部借り受けて、その上に独自のサービスを構築して行う事業者で、これまでは、回線を借用にかかる費用が莫大でした。





　政府が仮想移動体通信事業者から借り受ける回線利用料が格段に下げられたことで仮想移動体通信事業者によるサービス展開が現実味を帯びて来たため、回線を借り受けての事業をやる人たちが激増します。これらの事業者は回線を自身で保有していないため、その負担が全くないため、サービス構築に特化して進められるため、お金もそんなにかからずに済みその結果として低料金でのサービス提供が可能になります。
　これまでの大手三社では1万数千円くらいの月額費用がかかっていましたが、これらの格安SIMを使ったサービスは数千円以内と約1/3のため、何とか対策を考えた結果、ドコモはdocomo withというこれまでよりも低料金となる料金プランの開始にこぎ着けました。

　docomo withはドコモ指定の中位機種を購入します。三万～四万円の機種なので、月で割ると約1000～2000円ですみます。この月額をほぼ０円にして、なおかつ、その後ずーっと同じ機種を使い続けた場合に、月1500円を永遠に割引くというサービスがこの料金プランになります。
　機種もそこそこで、ちょうど格安SIMの機種のスペックにあわせて選択しているため、このプランが仮想移動体通信事業者の低料金プランとうまく競合するわけです。それでもまだドコモのほうが高いですが、アドバンテージとして使い続ければ永遠に割引くことを引き合いに出して勝ちにいっています。ギリギリまで無理をしているため、学割との併用は対象外となります。

　docomo withでは格安SIMを使った仮想移動体通信事業者の機種と同じくらいのスペックにするため、中位機種である三万～四万円のもの4種類に限定しています。こうすることで、ちょうど月額がほとんど０円に割引くことができるため、宣伝の効果が出やすいし、いかにも安くなったと印象づけることもしやすいでしょう。これに加えて、2年以上同じ機種を使い続ければ、端末代金は2年間で払いきるため、それ以降はずっと月額が1500円引きとなってなおお得感が見える化して良いと言うことです。
　こう考えると、ドコモはある程度安くするけれど、一定以上は安くしないで済み、錯覚を起こさせてお客様をかくSIM側から引き寄せていると言えます。

　docomo with学割との併用は不可能となっていますし、mineoと比較しても料金プランは安くありません。mineoとの比較は無理があるかも知れませんががテレビのコマーシャルで大々的にやっていましたので、何とかしたいところですが、対mineo比較は勝負しないほうが良いです。
　うまくそれ以外の仮想移動体通信事業者の格安SIMの機種と競合して勝てるように現状の路線で追加対策を打っていったほうが良さそうです。せめてdocomo withでも学割と併用を可能とすれば学生層だけでももっと格段SIMの機種に近づけるので、勝負ができそうです。ドコモにとってスマホは巨大事業ですのでスマホなしには生き残れません。したがってスマホで勝しかありません。