ドコモが「下り375Mbps」、「3.5GHz」でLTEより安定した3CCをリリース

ドコモが「下り375Mbps」、「3.5GHz」でLTEより安定した3CCをリリース

 NTTドコモから6月から下りの速度を「375Mbpsでの通信サービスをリリースするとの発表があった。まだ、同時に、今まで利用されていなかった帯域の「3.5GHz」を利用した下り最大370Mbpsのサービスを投下する。
 一体、なんのこっちゃ?と思われる方もいるかもしれないが、簡単に言えば、今までよりも、混雑しているような通信環境が常にピーク状況のような場所でも、安定的に高速通信ができるようになると言う話です。
 具体的にどういった効果が見込まれるのか?どうすれば、利用できるようになるのか?などを分かりやすく説明していきます。


「下り375Mbps」、「3.5GHz」ってどういう意味?すごいの?
今までとの比較、どの程度の効果があるの?
別途費用が掛かるの?
格安SIMでも利用できるの?今使っているスマホは?


★今までとの比較、どの程度の効果があるの?

 まず、下りの速度ですが、従来ですと、300Mbpsでの高速通信が最大可能で、現在の4GやLTEで一般的な高速通信となると225Mbpsが一般的な速度でしたが、今回のリリースでは、それをはるかに超える375Mbpsの高速通信を提供すると言った内容になっています。
 具体的には、今回のリリースでは、今まで使用していなかった帯域である「375Mbps」を利用して下り最大370Mbpsという速度をサービス提供します。速度が速くなるのは非常にわかりやすいですが、それだけではなく、この帯域の特長がポイントで、いままでですと、高い位置から、電波を飛ばして広い範囲に高速通信を提供していましたが、これでは、混雑しているような場所で多数の人が同時に高速通信をすると、重くなって、通信速度に負荷がかかってストレスを感じるようになっていました。
 ところが、この「3.5GHz」という新しい帯域は、高い所から広範囲をカバーする通信帯域ではなく、混雑の激しい所に集中して直線的に、通信できるようにできるといったシロモノで、分かりやすく言えば、渋谷や新宿などの人と通信が入り混じるような、高速通信が渋滞しているような場所で、高速通信をしやすくするのが目的だ。
 今回の内容では、2GHz帯(112.5Mbps)、1.7GHz帯(150Mbps)、800MHz帯(112.5Mbps)の周波と組み合わせる( 「3CC」と呼称されている)形で、通常のLTEよりも、サービスを拡充さて高速化させるという話になっている。


★別途費用が掛かるの?

 現在のドコモからのリリースでは、そういった話は出ていない。おそらく、従来のプランの中で得られるサービスと言えます。


★格安SIMでも利用できるの?今使っているスマホは?

 まず、この帯域のサービスを受けるには、スマホがこの帯域に対応しているかどうかが大事です。キャリア側が、対応しても、その帯域をスマホが受信できなければ、意味がありません。
 国内でリリースされているスマートフォンやタブレットなどでは、現在、対応しているスマホは「 AQUOS ZETA SH-01H」だけが対応しています。
 とは言え、この「「AQUOS ZETA SH-01H」」を持っていれば、スグに今回の高速通信を体感できるのかと言えば異なります。
 対応した帯域がどこで提供されているかという事が重要で、基地局として、現在、 池袋、渋谷、新宿、新橋、品川で提供されることになっており、 都市部など、人が密集する地域に順次拡大していく予定になっています。
 もちろん、対応している地域であれば、「AQUOS ZETA SH-01H」で、300Mbpsの下りの速度を3.5GHz帯で体験することが可能だ。375Mbpsとなると、少し狭い範囲になります。
 今後は、ドコモに提供されている700MHzも時期は未定だが、こちらも、公開していく予定だそうです。
 また、対応スマホも今後、多く提供されていく事でしょう。
 気になる格安SIMですが、ドコモから高速通信を提供されているMVNOは数多く、順次、提供していくMVNOも増えていくと思われます。同時に、この帯域を受信できるスマホやタブレットなどの端末も順次、増えていくものと思われます。