J:COMのSIMは持ち歩くケーブルテレビ

J:COMのSIMは持ち歩くケーブルテレビ

 昨日に続いて、J:COMのMVNOサービス(格安SIM)、「J:COM MOBILE」について深堀していきます。昨日はリリース情報を分かりやすく解説していきましたが、ここでは、新規参入してきたケーブルテレビ最大手のJ:COMならではのサービス、特長として、期待できること、可能性について考えていきたいと思います。


◆auユーザーには特典が付くかも

 元々、J:COMはジュピターテレコムという会社が運営しているケーブルテレビです。このジュピターテレコムと言う会社は、ケーブルテレビのシェアで言えば最大級です。また、そんなジュピターテレコムはauと提携して事業を進めており、インターネットのプロバイダサービスを提供しています。また、支払もプロバイダ契約による通信料や、ケーブルテレビの料金の決済が両方契約していると、割引になるなどのサービスを提供してきました。おそらく、その流れの中で、auとの関係値を活かしてのMVNOサービスの提供となるので、大手通信事業者の後ろ盾があるので、なんらかの特典がどこかのタイミングで付与されていくものと思われます。


◆スポーツ、音楽、映画好きにはたまらないサービス

 どこにいても、映画や音楽を楽しめると言うのが、この「J:COM MOBILE」の特長と言えます。「J:COM MOBILE」のリリース情報では、専用の「J:COM」のVODアプリをインストールされているのか、自分でインストールするのかは不明ですが、ケーブルテレビの番組を14チャンネルを無料で閲覧することが出来ます。スポーツや、アニメ、映画、音楽など様々な番組が用意されており、24時間流れ続けます。また、それ以外に、ペイパービューサービスと言うのをご存知でしょうか?VODとも言われていますが、見たい番組ごとに、料金を支払って閲覧するサービスの事で、最新の映画やライブなどは、VIOサービスになっていることが多いのですが、これらの映像コンテンツをダウンロードしたりする際に発生する通信料は、一切、ユーザーに負担がなく、無料で通信ができます。ちなみに、このアプリ名は、「J:COM オンデマンドアプリ」と言います。
 映像コンテンツの通信は、非常に重く、通信量も多く、映像を楽しみたい人は、格安SIMの業者が設定している通信プランでは、すぐに上限に来てしまい、自宅などの無料のWi-Fiスポットでダウンロードして、楽しむ人がほとんどです。しかし、この映像に要する通信量が無料になるという事で、屋外などでも自由に、映像コンテンツを楽しむことが出来ます。
 好きなアーティストのライブ中継を見たい。野球、サッカー、ゴルフなどのスポーツを臨場感を持って生中継で見たい。好きな映画を楽しみたいときに、見たいといった事をかなえてくれる「J:COM MOBILE」には期待がかかります。


◆サポートサービスが特徴的

 格安SIMの唯一の欠点、デメリットと言われているのが、スマートフォン初心者に優しくないという点です。格安SIMは、少しでも通信料金を低く抑えて、ユーザーに提供したいという事で、通信自体は、ドコモやauなどの大手通信事業者の通信網を利用していますが、ドコモで言うところのドコモショップなど、店舗やスタッフなどの人員を削減し、極力、オンラインで対応する方式を採用して、大幅にコストを削減することで、通信料を安くすることが出来ています。
 その為、スマートフォンに慣れている人であれば、購入後の初期設定などで困ったりしませんが、初めてスマホを購入した人からすれば、おそらく、初期設定だけでも、大変でしょうし、スマホの操作を覚えるだけで、一苦労となるかもしれません。
 そこで、有料でサポートサービスを用意しているMVNOもありますが、残念ながら、オンラインのチャットや、メールサポート、電話サポートといった形で、どうしても、分かりにくい点は否めません。
 しかし、「J:COM MOBILE」では、サポートの質が高く、もちろん、他社同様、有料にはなりますが、月額500円のサポートでは、毎回何かあれば、スタッフが訪問してくれて、顧客の抱えている問題を解決してくれます。これは、全国にケーブルテレビ網を持っていて、各地域をスタッフが常に巡回しているからできる「J:COM MOBILE」ならではのサービスと言えるでしょう。とは言え、現在リリースされているのは、タブレットとスマホと言うよりはガラホ(スマートフォン+ガラケー(フィーチャーフォン))ですが…。