国策としてMVNOの格安スマホサービスが便利に?

国策としてMVNOの格安スマホサービスが便利に?

 9/29に総務省から、格安スマホサービスを提供しているMVNOや、ドコモやau、ソフトバンクなどの大手キャリアのサービスの競争を圧粉するような、消費者からすれば、選びやすく、購入しやすいサービスへ向けた発信がありました。
 高市早苗総務大臣が、当日の閣議後で開かれた記者会見の中で、発現された内容は、今後のスマートフォン選びに大きな影響を与えそうです。
 携帯電話を使用する際に支払う料金の低廉化、つまり、安くする、購入しやすくする事を検討する為の、「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」を設立することを明言し、10月19日に行われる第1回の会合が開かれる予定です。
 このタスクフォースは、「ICTサービス安心・安全研究会」において、話し合われる予定で、この業界に関する有識者や、携帯電話などの通信事業者の関係者を参集して、ヒアリング、調査を行いながら、課題を明確にして、対策を打ち出していくと言った内容です。
 では、どういった内容なのか、現状の分析をしつつ見ていきます。


◆「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の3つの方向性

 高市早苗総務大臣は、実際に携帯電話各社のパンフレットを見ながら、サービスが多種多様になり、手軽になってきている料金など、選択肢が多くなっていることは、生活者にとっては、便利になってきているという現状を認めつつ、他方で、一括購入ではなく、本体と通信契約を同時に行いつつ、携帯電話本体と通信料金を分割で支払う際に発生する割賦割の仕組みが分かりにくいといった問題点や、1社のキャリアで長く利用して、料金を支払い続けているユーザーに比べて、定期的にナンバーポータビリティ―サービス(MNP)を頻度多く使用しているユーザーの方が結果として、割引などの優遇を多く受けることが出来ると言った事が、不公平になるのでは?と感じたようです。
 もちろん、しっかり料金体系を理解して、MNPの利便性を理解しつつ、デメリットなども、把握していれば、一概にそうとも言えないが、高市大臣の指摘は、一般の生活者の感じている部分とは乖離はしていないので、注目していきたいニュースと言えます。
 また、その中で、大臣が指摘した中から、3つの方向性が示されました。
①、ライトユーザーや「かけ放題」が不要なユーザーのニーズに対応した料金プランの多様化
②、端末の値引き競争からサービス・料金を中心とした競争への転換
③、MVNOサービスの低廉化、多様化を通じた競争促進


◆格安SIMの競争激化が想定される

 上述の議論内容を考慮していくと、大手キャリアから通信回線を借り受け、店舗を持たないタイプで、人件費や店舗の不動産の費用を無くし、大手キャリアよりも圧倒的に安い通信料金プランを提供している格安スマホ(MVNO)の競争が激化していくことが想定されます。
 現在、月ごとに、利用する通信量に合せて、料金プランを提供している定量制で月額300円や900円といった通信量で利用できるプランが一般的でしたが、MVNO同士の競争の中から、使った分だけ料金が請求される従量課金制のプランを提供するMVNOが出てきたり、まだ、数は少ないが、通信し放題のプランを用意しているMVNOも出てきている。
 それに、店舗を持たないという言い方をしましたが、楽天モバイルやイオンモバイルのように、店舗を持って販売するところなどもあり、ツタヤの店舗で取り扱うTONEモバイルなども出てきており、新たに新規参入の可能性もあるでしょう。
 現在、通話に関しては、skypeやLINEで済ませている人も増えていることは、公共の無料のWi-Fiスポットも増えてきていることから、通信料を安く済ますことが出来るMVNOの今後の動きと、総務省の見解は発表をしばらく見守りたいですね。