音声通話、IP電話、SMS機能付きの格安SIMの特長

 090や080等の音声通話、いわゆる一般の電話と呼ばれる機能が付いている格安SIMや、050と呼ばれる一般の電話や、携帯電話と通話ができるインターネット電話であるIP通話の機能が付いているIP電話、また、意外と便利な70文字の文章を送受信できるショートメッセージ機能であるSMS機能の付いた格安SIMといったように、SIMカードと言っても単純にデータを送受信するだけの機能以外にこういった機能を有した格安SIMも人気になっているので、それぞれ、分かりやすく解説していきます。


◆大手のスマホに負けない使いやすさに

 データ通信と音声通話の機能の付いている格安SIMを用意したスマートフォン端末にセットすることで、ドコモやソフトバンク、auなどの大手通信事業者から発売されているスマホとほとんど、変わらないパフォーマンスを発揮するスマホになります。
 ただし、「dメニュー」や「auパス」、「マイソフトバンク」といったようなキャリア独自のメニューは利用できません。ですが、スマホで良く使用されている「iTunesストア」や「Google Playストア」などのiOSやAndroidなどのOSに依存するサービスは問題なく利用できるので、大手から提供されているスマホと通話機能を合せて、遜色が無いと言えます。
 データ用の格安SIMに比べると500円程度高額になりますが、データ通信用のスマホと、通話用の携帯電話の2台を持つことに比べれば、1台のスマホで通話とデータ通信の両方の機能を備えているので、携帯端末に要する費用は大幅に削減できると言えます。
 ちなみに、補足ですが、 IP電話に比べると、skypeやLINEなどの通話アプリでの電話を掛ける幅も大きく広がります。固定電話や携帯電話への通話ができるほか、「0120」や「0570」などの全部ではないですが、それらの番号にも、電話をすることが可能となります。


◆格安SIMには無料通話などの無料分の設定は無いけど

 音声通話機能が付いている格安SIMの通話料金は、「 21円/30秒」という事で、ドコモやau、ソフトバンクなどの 大手キャリアの基本契約の際の通話料金の設定と変わりはありません。ですが、一点覚えておいた方が良いのは、 同一のキャリア同士であれば、通話が安くなる、無料になるといったサービスはMVNOには存在しません。また、 一定の時間内の通話は、無料になると言ったものも存在していないので、人によっては通話は、割高になる事もあるので、注意が必要です。

  基本料 パケット
定額料
合計 30秒単位の
通話料
110分の
通話
290分の
通話
平均的なスマホの
通話プラン
980円 5,700円 6,680円 21円 11,300円 18,860円
通話料半額プラン 1,960円 5,700円 7,660円 11円 9,970円 13,750円
かけ放題プラン 2,700円 3,500円 6,200円 かけ放題なので
設定なし
6,200円 6,200円
格安SIM 580円 980円 1,560円 21円 6,180円 13,740円


 上記の表は他社へ通話した際のケースを大手3キャリアの平均的な料金と想定して比較しています。 1か月の通話時間が290分以内であれば、ダブルホワイトプランんどの通話料半額プランへの加入時よりも、格安SIMの料金の方が安くなります。また、 かけ放題を比較しても、110分以内の通話であれば、格安SIMの方が安くなるという計算になるので、通話料金はキャリアの方が格安SIMより安いというよりも、場合によってはむしろ、格安SIMの方が安くなることがあります。


◆通話機能付き格安SIMには、大手並みのオプションも付いている場合がある

【転送電話機能】
電話に出られない時に、あらかじめ登録していた番号に電話を転送するサービスです。ビジネスで利用される方も少なくありませんが、こういった転送電話機能もオプションでつけられるMVNOがあります。
設定用の番号に電話するだけで、機能を有効、無効にすることができます。
【迷惑電話拒否機能】
 別れた恋人からの電話や、苦手な上司からの電話、営業電話など、電話に出たくない相手の電話番号からの通話を拒否する機能です。これも、転送電話の機能と同様に、設定用の電話番号に電話するだけで機能のオンオフができます。
【キャッチホン/留守番電話】
こちらもMVNOによっては、それぞれ、月額で200円~350円の範囲でオプションで付いています。

 

◆注意!音声通話機能付きSIMはスグには使用できない

 データ専用の格安SIMは、購入して手元に届いたタイミングで、自分で設定後、スグに使用が出来ますが、音声通話機能付きの格安SIMは、手元にSIMがあったとしても、スグには使用できません。犯罪防止などの目的で、本人確認を行った上での手続き及び設定がなされるので、 契約後2~3日後に使用できると思っておいてください。
 ですので、スグに使用したいという人は注意が必要です。開通がなされるまでは、上記にあるようなオプション機能も使用できません。


◆IP電話機能付きのSIMは、通話料がお得です。

 そもそもIP電話とは何か?といった話もあるので、まずIP電話を説明すると、音声をデジタル圧縮して、インターネットのデータにして、相手の携帯端末に転送することで、通話でき様にしたサービスの事で、要は俗に言われるインターネット電話の事です。050から始まる番号なのですが、電話回線を使用するのではなく、インターネットの通信を利用するので、一般の通話と比較すると非常に安価になっています。
 このIP電話が格安SIMとセットで販売することで、通信はこの会社、IP電話はこの会社といったような手間を無くしており、個別契約するよりも安価で利用できるようになっています。
 ちなみに、このIP電話機能付きの格安SIMに関しては、現在OCNのMVNOで提供されている「 OCNモバイルONE 」で「 050plus」でIP電話機能付きの格安SIMが販売されています。
【通話料金の比較】

  番号 通話料
携帯電話 090,080等  17.28円/分
PHS 070 10.8円/分
固定電話   8.64円/3分
IP電話機能付き
格安SIM
050 無料

※「IP電話機能付き格安SIM」は「050plus」の金額で表記しています。
ドコモ、au、ソフトバンクなどの 大手キャリアから一般電話への通話となると一律で30秒につき21円の費用が発生するので、 IP電話機能付きの格安SIMはかなり安い料金と言えます。


◆IP電話の問題点

 一般的な通話に比べてIP電話には、料金がかなり安価に抑えられる反面、問題点もいくつかあります。大きく4点あります。
【緊急電話ができない】
119番や110番といった緊急電話がIP電話ではすることができません。
【フリーダイヤルができない】
0120から始まるフリーダイヤルにIP電話は通話することが出来ない
【電波の状態に左右されている】
電波状態が悪い場所などで、IP電話を使用すると、聞こえづらいといったような問題が発生します。聞こえにくいと言うだけではなく、音声が遅れて届くと言った事態も考えられます。ただし、逆もあり電波の状態が良ければ固定電話よりも、かなりクリアーに音声を聞き取ることが出来ます。
 上述の通り3つの点を考慮した上ええIP電話を使用するか固定の音声通話機能付きの格安SIMにするか検討してみてください。
 また、今回事例として「OCNモバイルONE」の「050plus」を事例に出しましたが、 現在、スマホアプリでいくつかIP電話の為のアプリがリリースされており、「050plus」よりも安価なサービスも存在しているので、まずは、データ専用の格安SIMを購入してみて、アプリでIP電話を利用するという方法も良いかもしれません。


◆SMS機能付きのSIMって?

 そもそも、SMSって何か?といった話もあると思うので、具体的に補足をすると、 ショートメッセージと言われていますが、 70文字以内で、携帯端末同士でメッセージをやり取りできる機能の事を差します。
 格安SIMでは、キャリアが発行している「@docomo.ne.jp」や「@ezweb.ne.jp」、「@softbank.ne.jp」を使用することはできません。
 また、gmailなどのウェブメールでは、一部の端末の設定上で、迷惑メール扱いなどで、受信できない場合がありますが、このSMSはそういった問題なくやり取りができる携帯電話の端末同士がつながれます。
 iPhoneでは、メッセージアプリで、Androidでは、ハングアウトというアプリでこのSMSのやり取りをすることが出来ます。


◆SMS機能の有無の判断

 インターネットで購入する際は、商品にSMS機能付きかどうかの記載があるか、オプション設定で月額150円程度で、データ専用のSIMにSMS機能を追加することが出来ます。
 また、店頭購入の場合、SMS機能付きか付いていないかはパッケージに明記されています。


◆SMS機能が無い場合アンテナピクト問題が発生します。

 普段利用しているスマホ端末では、「電波が3本立っている」とか、「電波が5本立っている」といった話が良く聞かれますが、これは、電話通信ができる状態かどうかを示しています。SMS機能が付いたSIMであれば、もちろん電話番号でメッセージをやり取りする機能なので、電波が立ちますが、データ専用の端末の場合、電波が立ちません。これを アンテナピクトという言い方をしていますが、通信自体は出来ているのに、なぜか電波が立たないといった現象です。
 電波が良好な状態であれば、バッテリーの消費も少ないですが、電波が良好でないと判断すると一生懸命電波を探すために、かなりの量のバッテリーを携帯電話は消費します。
 根本解決ではありませんが、そういった事態になった場合は、Android端末の「設定」→「電池」→「セルスタンバイ」を確認してください。ここでバッテリーの消費状態を確認することが出来ます。


◆SNSの認証でSMSが必要なケースがあります。

 ショートメッセージは普段使用しないから問題ないと考えている人も少なくないでしょうが、もし、 LINEFacebookといったSNSをスマホで利用している人には、重要な問題になる事があります。 個人の認証でSMSを利用した認証を行う場合もあり、また、LINEの個人IDの検索をする際にも、確認で求められる場合があります。
 それ以外に、Googleやマイクロソフトの個人認証で使用される場合もあり、今後更にSMS認証を行うケースが増えることが予想されます。
 これは、不正や犯罪撲滅の為の個人認証の方法としての用途なので、もし、 SNSなどのサービスを利用されている人は、SMS機能付きのSIMカードの購入を推奨します。


◆SMS機能が無いとGPS機能にも影響します

 SNSや写真などにジオタグと言われる位置情報を付けることが増えてきました。これは、SMSとは関係ない。GPSの機能の問題だと思われていますが、一概には言い切れません。実は、このジオタグ(位置情報)ですが、GPS機能だけで割出されているわけではありません。電波を送受信している基地局も関係しており、GPSで割出された位置情報と基地局と電波を送受信して、位置を割り出すと言った複合的な判断でジオタグは発行されています。