「iPhone5sがUQ mobileに登場!価格は5万4千円(税別)」ってどうなの?

「iPhone5sがUQ mobileに登場!価格は5万4千円(税別)」ってどうなの?
 MVNO各社がリリースしている格安SIMのセットプランで登場しているSIMフリー端末と言えば、9割9分アンドロイド端末です。そんな中、KDDIの子会社のUQコミニュケーションズは、Appleのスマホ「iPhone5s」をUQ mobileのスマホセットプランとしてリリースしてきた。


UQ mobileのセットプランとして登場した「iPhone5s」ってどうなの?
そもそもSIMフリー版のiPhone自体ないわけではない
今更、「iPhone5s」?


★そもそもSIMフリー版のiPhone自体ないわけではない

 MVNOが正式にiPhoneの取り扱いを開始した。といった記事としては、その事自体はセンセーショナルで良い事だ。Appleは、SIMフリーを取り扱うMVNO各社に対しては、あまり前向きに積極的に出てくることは無く、MVNOの格安スマホコーナーでは、常に、アンドロイド端末が並んでいる。そういった意味では、やっとiPhoneの取り扱いを正式に認めてくれたと感じる。
 今まで、全くないわけではない、例えば、もしもシークスなどでもiPhoneの取り扱いを開始したが、これは、あくまで、海外で購入した逆輸入バージョンであり、初期の設定が面倒といった意見もあった。
 家電量販店でも格安スマホコーナーでiPhoneを見かけることは無い。中古の取り扱いをしている白ロムの販売店や、家電量販店でも白ロムを取り扱うお店や、インターネット上でも、中古の取り扱いでアマゾンや楽天などのモールで見かける程度だ。
 ただし、全く新品の正規の発売が無いわけではない。Appleストアでの発売は行われているので、今までは、アップルストアで購入して、MVNOと契約してSIMカードを挿入して利用するというのが一般的で、リテラシーの高い人であれば、それなりに購入から設定まで面倒に思うことは無いが、初心者には、ちょっとハードルが高かった。
 そんな中、ワイモバイルでもiPhone 5sの取り扱いは始まっている。


★今更、「iPhone5s」?

 問題はここです。今更iPhone5sという言わば、「型落ち」という点だ。価格も5万円代という価格で、性能面から見たら、現在、セットプランでリリースされている他のアンドロイド端末の方がスペックが上だったりする。
 UQ mobileだけを考えても、例えば、富士通の「arrows M03」というセットプランの端末があるが、一概にスペックだけで比較してみると、価格はそれほど変わらないが、スマホの処理速度や処理能力を比較する際の項目の1つ、CPUというスマホの頭脳と言う部分でもiPhone 5sがデュアルコアと言う2つのチップセットを搭載しているのに対し、arrows M03はクアッドコアという4つの頭脳を搭載している、また、カメラと言う点で言えば、arrows M03は、1300万画素のアウトカメラに、500万画素の自撮り用のインカメラを搭載しているのに対して、iPhone 5sは、800万画素のメインカメラに、自撮り用のインカメラは120万画素と大きく後れを取ってしまう。
 しかも、先ほどの項で触れたように、最新のiPhoneという事であれば、アップルストアで取扱いがある。同じ価格帯という事で考えれば、5万9800円(税別)でiPhone 5の後継機と目されているiPhone SEの64GBを購入することが可能だ。また、16GBで良ければ、4万7800円という5万円を切る価格で購入することができる。
 実際、SIMフリー携帯を利用する人の3割程度は、自分でスマホを購入して、好みのMVNOのSIMカードを挿入して利用するというのが一般的だ。手間としてはそれほど、難しくはない、セットプランでMVNOから購入したとしても、初期設定は自分で行う。自分で購入して持ち込んで操作する内容とほとんど変わらない。
 ワイモバイルにしてもそうだが、UQ mobileもなぜ、iPhone 5sをここでセットプランとしてリリースしてきたのか疑問が残る。せめて価格が3万円代など、型落ち分、価格も下げてくれるというのであれば、検討してもよい端末として紹介できるのであれば、5万円代となると、比較対象の方が魅力的と言わざるを得ない。

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